ATRストップ:市場のボラティリティに合ったストップの置き方
通常のノイズの内側にあるストップは、理由もなく刈られます。ATRで距離を決める方法と、それがサイズに与える影響を解説します。

市場の通常のノイズの内側に置いたストップは、アイデアが正しくてもかかってしまいます。ATR(Average True Range)はそのノイズを測るので、現在のボラティリティに合ったストップを置けます。
ATRが測るもの
ローソク足の真の値幅(True Range)は、3つの距離のうち最も大きいものです。高値から安値、高値から前の終値、安値から前の終値。実体やヒゲだけでなく、窓も含めて数えます。
ATR(14)は、直近14本のローソク足の真の値幅の平均です。単位はパーセントではなく価格で、その時間足で1本のローソク足が通常どれだけ動くかを示します。
ストップの距離を決める
よく使われる方法は、ストップをエントリーから1.5〜2 ATR先、またはセットアップを無効にするスイングポイントの先の、どちらか遠いほうに置くことです。
前提:BTCの4時間足、エントリー60,000、ATR(14)は600。1.5 ATRのストップはエントリーの900下、59,100です。300のストップは通常のローソク足の半分の位置にあり、ノイズでかかる可能性が高くなります。
ATRがポジションサイズに与える影響
ATRストップを固定リスクと組み合わせます。口座残高10,000 USDT、リスク1%で900のストップなら、100 ÷ 900 = 0.111 BTC、手数料前で約6,667 USDTのポジションになります。
ボラティリティが2倍になりATRが1,200に上がると、ストップは1,800に広がり、サイズは半分の0.056 BTCになります。リスクにさらす金額は100 USDTのままです。相場が荒くなったので、ポジションが小さくなったのです。
ATRの限界
- ATRが表すのは直近の過去です。ニュースが出れば、1本のローソク足で価格が数ATR動くこともあります。
- ATRには方向がありません。どれだけ動くかはわかっても、どちらに動くかはわかりません。
- トレードする時間足のATRを使いましょう。日足のATRは15分足のATRよりはるかに大きくなります。
- ストラクチャーとも照らし合わせましょう。明確なスイングローのすぐ上に置いたストップは、それでも弱いストップです。
ATRでストップをトレールする
ATRは、トレードが順調に進むにつれてストップを動かすのにも使えます。シンプルな方法は、ローソク足が確定するたびに、ストップをエントリー以降の最高終値 − 2 ATRに置き、決して下げないことです。
60,000からのロングで、ATRを600と想定します。最高終値が62,000に達すると、トレーリングストップは60,800、つまりエントリーより上に来ます。ストップはトレンドについていき、通常の押し目には余裕を残し、価格がいつもの値幅以上に逆行したときに決済します。
学習目的の情報であり、投資助言ではありません。トレード例は例示です。暗号資産は価格変動が大きく、レバレッジ取引では証拠金を超える損失が出ることがあります。
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