リスクリワードと勝率:損益分岐の計算
2:1のセットアップなら、3回に1回勝てば損益分岐です。2つの数字の関係と、手数料が効いてくるところを解説します。

勝つ回数より負ける回数が多くても利益が出る戦略もあれば、ほとんど勝っているのに損をする戦略もあります。どちらになるかは2つの数字で決まります。負けトレードに対して勝ちトレードでどれだけ稼ぐか、そしてどれくらいの頻度で勝つかです。
すべてをRで測る
Rは1回のトレードでリスクにさらす金額です。エントリーからストップまでの距離にサイズを掛けたものです。ストップにかかったトレードは1Rの損失、リスク額の2倍を稼いだトレードは2Rの利益です。
リスクリワードは、計画した利益を計画した損失で割ったものです。100でエントリーし、ストップを98、ターゲットを104に置くと、2のリスクで4を狙う2:1のセットアップになります。
損益分岐勝率
勝ちがすべてR:1、負けがすべて1Rなら、勝率 = 1 ÷(1 + R)のときに損益分岐になります。
- 1:1なら勝率50%が必要です。
- 1.5:1なら40%。
- 2:1なら約33.3%。
- 3:1なら25%。
リスクリワードが高ければ自動的に良いわけではありません。遠いターゲットほど到達しにくいため、ターゲットを遠ざけるほど勝率はたいてい下がります。大事なのは2つの数字の組み合わせを、自分のトレードで測ることです。
期待値:追跡すべき数字
期待値 =(勝率 × 平均利益)−(負け率 × 平均損失)で、1トレードあたりのRで表します。
2:1のセットアップを想定します。勝率30%なら期待値は0.3 × 2 − 0.7 × 1 = −0.1Rで、ゆっくり負けていきます。40%なら+0.2R、50%なら+0.5Rです。
+0.2Rで1トレードあたりのリスクが1%なら、50トレードでおよそ10R、複利を考えなければ口座の約10%が増えます。これは平均なので、実際の結果は不規則な連勝・連敗として現れます。
手数料とスリッページが効いてくるところ
手数料は勝ちでも負けでも、すべてのトレードで支払います。ストップが狭いと、往復で0.1R以上になることもあります。そうなると+0.2Rのエッジは+0.1Rになり、薄いエッジは損失に変わります。
短い時間足でトレードする前に、Rでのコストを確認しましょう。エントリーと決済の手数料を、1トレードあたりのリスク額で割ります。
分割決済は2つの数字を同時に変える
ポジションの一部を早めに決済すると、平均利益と勝率が同時に変わります。ポジションの半分を1R、残り半分を2Rで決済するとしましょう。両方のターゲットに届いた場合でも、平均利益は2Rではなく1.5Rです。
最初の決済のあとにストップを建値へ移すと、たいてい勝率は上がります。フルの損失ではなく、建値で終わるトレードが出てくるからです。このトレードオフが役立つかどうかは、感覚ではなくデータで判断することです。決済は1回ずつ分けて記録し、日誌に実際の平均利益と平均損失が表れるようにしましょう。
学習目的の情報であり、投資助言ではありません。トレード例は例示です。暗号資産は価格変動が大きく、レバレッジ取引では証拠金を超える損失が出ることがあります。
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